最新のUSB充電規格には公式の規格以外に各社が独自に定める規格があったりして混乱しやすいです。
私なりに調査した結果をまとめておきたいと思います。
USB公式の充電規格
USB規格 | 電圧 | 電流 | 電力(最大) |
---|---|---|---|
USB2.0 | 5V | 0.5A | 2.5W |
USB3.0 | 5V | 0.9A | 4.5W |
USB3.1 | 5V | 0.9A | 4.5W |
USB Type-C Current @1.5A | 5V | 1.5A | 7.5W |
USB Type-C Current @3.0A | 5V | 3.0A | 15W |
USB Power Delivery | 5V ~ 20V | 3.0A ~ 5.0A | 100W |
電力は電圧×電流で求められます。
USB Power Delivery(USB PD)の登場までは電圧が5Vで一定であったため、電流を大きくすることに各社力を入れていました。(後述する各社独自の充電規格です)
それがUSB PDの登場により、電圧は最大20V、電流は最大5.0Aまで可能となりました。
このため、より60W程度の電力を必要とするノートパソコンなどもUSBで充電することができます。
また、USB PDはUSB-C端子のみが対応可能です。そのため、公式上はUSB-A端子で充電可能な最大電圧は5Vとなっています。
各社独自の充電規格
充電規格 | 電圧 | 電流 | 電力(最大) |
---|---|---|---|
Quick Charge 2.0 | 5V、9V、12V | 3A、2A、1.67A | 18W |
Quick Charge 3.0 | 3.6V - 20V(200mV単位で変動) | 2.6A、4.6A | 18W |
Power IQ 2.0 | 5V、9V、12V | 1A、1.5A、2A、2.4A | 18W |
Power IQ 3.0 | 5V ~ 20V | 3.0A ~ 5.0A | 100W |
Super Charge 40W | 5V、9V、10V | 2A、4A | 40W |
Qualcomm社のQuick Charge
Qualcomm社が独自に開発した充電規格です。
Quick Charge 2.0とQuick Charge3.0があります。
Quick Charge 3.0では、最大出力が2.0と同じ18Wであるものの、3.6~20Vの範囲内を200mV単位で電圧出力の調節するため、充電速度がより高速になっているそうです。
Anker社のPower IQ
Anker社の充電規格は急速充電というよりは接続するデバイスに応じて最適な充電を行うという技術です。
Power IQ 2.0はUSB-A端子を対応としており、Quick Charge 3.0と互換性がありました。
電圧電流の組み合わせは、5V1A、5V2.4A、5V2A、9V2A、12V1.5Aです。
また、最近発表されたPower IQ 3.0では、USB-C端子を対応としており、USB PDもサポートするそうです。
HUAWEI社のSuperCharge 40W
私のスマホがHUAWEI Mate 20proなので一応ご紹介。
最大40Wでの充電が可能だそうです。
電圧電流の組み合わせは5V2A、9V2A、10V4Aです。
Mate 20proのUSBケーブルはスマホ側がUSB-C、充電器側がUSB-Aとなっています。
USB-A端子をもった充電規格としては最大の出力値を発揮してます。
まとめ
とりあえず、現状のUSB充電規格をまとめてみました。
今後、USB充電器を購入するのであれば、USB-C充電器の場合はUSB PD対応であること、USB-A充電器の場合はQuickCharge 3.0対応であることを確認しておけばいいと思います。
Wikipediaで見つけたのですが、米Googleが下記のようにUSB PD以外の技術の排除に乗り出しているようです。
米Googleは、業界標準となっているUSB Power Deliveryの互換性を損なうものとしてQuick Chargeなどの急速充電技術の排除に乗り出している。
今後、USBの充電規格はUSB PDに一本化されていくのでしょうね。
まだまだ先の話ですが。。。
以下の記事ではUSB充電器の選び方と注意点を記事にしています。
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